DRESSERS

DRESSERS for Gentleman [Elegant] [Highquality] [Chic] [Shy] [Passion] [Gentleness] [Respect] [Culture]

バックナンバー一覧

「文化を創る」

2014.11.20

「文化を創る」

DRESSERSでは、「文化を創る」と題して、

服好きな皆様に、ドレスファッションの文化、歴史、を

知ってもらうことで、温故知新的考え方のもと、

現代に生きる大人の男性がファッションで少しでも

人生を楽しくなるように様々な視点からコラム的に

書いていこうと思います。

知ることが文化の始まり。

見ることが文化の始まり。

経験することが文化の始まり。

と考えています。

愛媛の大人のファッション文化の更なる飛躍の

一助になればと思います。

ファッション好きな皆様で愛媛の文化を上げていきましょう。

お時間あるときに目を通していただければ幸いです。

6月、7月テーマ 「 シチュエーション 」

2014.11.20

「文化を創る」

「大人の着こなし」という言葉を私はよく使います。

今回は、今までよりも少し深く、その「大人の着こなし」に

ついて触れたいと思います。

一般的にパッとイメージされる大人の着こなしとは、

”ジャケット”着て、”革靴”履いてという感覚、イメージが

あると思います。

もちろんその着こなしも大人の着こなしです。

子供時代には決して着ることの無いアイテムたちを

身に纏い、少し背伸びした感があるのも、これまた

大人の着こなしとしてとても良いものだと思います。

私も実際、普段着でのジャケットスタイルを積極的に

オススメ、ご提案してきました。

なぜオススメ、ご提案してきたかと言うと、 その着こなしの

方々がほとんどいなかったからです。

大変嬉しいことにここ最近では、DRESSERSの

お客様方は自然に普段にジャケットをお召しになり、

革靴を履かれてらっしゃる方もかなり多くなってきました。

そこで今回は、もう一歩踏み込んだ、真の意味での

「大人の着こなし」についてお話ししたいと思います。

今回の題名を「シチュエーション」としました。

これは、「大人の着こなし」においての”前提”になる

事柄なので題名にしました。

核心に触れると、「大人の着こなし」とは、

「シチュエーション毎に着こなし方を変えられること」が

出来ることを、本当の意味で「大人の着こなし」というと

私は考えています。

例えばアイテムで言うと、「デニム」。

小学生から履きなれたデニムと言うスボンは、

すでに二十歳くらいになると誰でも履いたことあるものです。

では、デニムはどういったときに履くためのものなのでしょうか。

それは起源を辿れば、「作業着」です。

リーバイスの馬が引いてるマークなんかが象徴的ですが、

破れない、頑丈といった作業着に求められる要素が

詰まったものがデニムです。

ここでデニムの解説をしても仕方がないのですが、

例えば”いい大人”(この表現が正しいかどうかは分かりませんが)が、

ある程度高級なレストランに行くときに、デニムを選択することが

正しい大人の着こなしなのか?

答えは明快です。間違っています。

その場合、堅苦しくないジャケットを羽織り、コットンスラックスや

グレーのウールスラックスが正しい し、もちろんスニーカーは

ナンセンスですよね。

だけども逆もあります。足元に草や土の上を歩くシチュエーションで、

例えばバーベキューに行くとしたら、コットンスラックスは間違いだし

革靴も間違い。やはりデニムやカーゴパンツ、またスニーカーや

汚れても大丈夫なブーツなどが正しい選択でしょう。

結婚式に出席するために、ダークネイビー無地やブラック無地の

スーツを着られること。柄シャツを着ないこと、きれいに磨いた

黒靴を履くこと、白のチーフを指すこと。

海に行くのにも、海に入るのか、海辺のレストランに行くのかで

全く着こなしは違うはず。

ビーチサンダルにショーツにTシャツかもしれないし、

ネイビージャケットに白パンツで革靴スリッポンかもしれない。

旅行に行く、

地元で街歩きをする、

庭で作業をする、

映画を見に行く、

長時間乗り物で移動する、

山に行く、

子供と遊びに公園に行く、

ファミレスに行く、

高級レストランに行く、

温泉に行く、

上司と食事をする、

取引先と商談をする、

お葬式に出席する、

パーティーに出席する、

コンビニに行く、

ホテルでくつろぐ、

ドライブに行く、

晴れ、雨、曇り、

春、夏、秋、冬、

シチュエーションと言っても

人それぞれに様々多岐にわたります。

真の意味での 大人の着こなしをすることは、

「シチュエーション毎に着こなし方を変えられること」、

またそれが出来ることが「大人の着こなし」の

もう一歩先なスタイルだと思います。

言葉使いと全く同じだと思います。

上司、同僚、後輩、

親、兄弟、親戚、遠い親戚、

取引先、関連会社、

子供、赤ちゃん、

他人、

私たちは大人になるにつれて、

話す対象の人毎に、話し方や口調、

表情やリアクションなどを自然に使いわけることが

出来るようになっていると思います。

大人です。

着こなしにも同じことが言えます。

着るシチュエーションによって、

着こなしを変えられることが、大人の着こなしだし、

それを考えて着ることは、何より「楽しい」です。

子供時代と違って、生きて生活している中で

ありとあらゆるシチュエーションの中で生活できる

大人だからこそ、そのシチュエーションに合った

多彩な着こなしを楽しめるのも大人の特権ですね。

朝何かを着るときに、少しだけでもその日の

シチュエーションに合った着こなしを考えてみるもの

良いのではないでしょうか。

毎朝着こなしが楽しくなりますよ。

5月テーマ 「おもてなしの文化」

2014.11.20

「文化を創る」

トーキョーでオリンピックが決まったときのプレゼンで

”オモテナシ”という言葉が、日本を象徴する文化として

内容に組み込まれました。

とても素晴らしい日本の文化だと思います。

「人をもてなす」という感覚は、もちろん世界中にある

考え方だと思います。

「もてなす」とは、「心を込めて客の世話をすること」

を言うそうです。本当に素晴らしい文化だと思います。

私はファッションに身を置くものとして、ファッションの

視点からオモテナシを考えたとき、なるほど、そっち側からの

矢印もあるなと改めて感じました。

それは、何を着るか、どう着るか、といった発想は、

自分から相手へ矢印が向いてることがほとんどで、

会う相手から自分に矢印が向くことを想定したものでは

ないことがほとんどです。

言い換えると、”自分をどう見せたいか”が主軸の考え方

であると言えます。

しかし「オモテナシ」の精神は、会う相手 が自分に会ったときに

いかに心地良いか、いかに気分良いかを考えた服装を

心がける精神が、「オモテナシ」の精神のような気がします。

個人主義の現在の世の中、周りとの協調性や、会う相手への

深い配慮が、自身の着こなしに反映されるような着こなしが

とても日本らしい、奥ゆかしい服装ではないかと思います。

ましてや会う相手に不快感を与えないなんてことは

最低限のマナーです。具体的には様々ありますが、

西洋文化を独自解釈し、ジャケットを着ないオモテナシは

存在しないだろうと考えたり、自分が暑いからという理由で

服を脱いでしまうことってオモテナシなんだろうか。

汗を吸ったシャツを見せてしまうのは相手へ不快感を

与えてしまうから、ジャケットを着て見えないようにしながら、

相手への敬意も表現すること。その意識と発想。

これが日本が世界に通用するオモテナシの精神では

ないだろうかなど様々に考えてしまします。

ファッション人だから考えすぎなのかもしれませんが、

お洒落って本来そういう事なんではないでしょうか。

”気の利いた着こなしをする”が、「お洒落」ですから、

オモテナシの精神と少し近いかもしれませんね。

自分勝手な個人主義ファッションも最高ですが、

共存していることを踏まえたファッションもできる

大人って、単純にかっこいいですよね。

今回はコラム的な内容になってしましました。

ご容赦ください。

4月テーマ 「 最高の機能素材  」

2014.11.20

「文化を創る」

明日から5月になり、ビジネスマンの方々は待望の?

クールビズが始まります。地球温暖化の速度を緩める

ための一環として着こなしルールを気候に合わせて

変化・対応していく素晴らしい取り組みだと思います。

日本でクールビズがスタートしてからかれこれかなり

経ちますが、衣料業界では、クールビズスタートを

きっかけに、今までにない「素材」がたくさん開発

されてきています。毎年新素材が開発され、

いかに涼しいか、いかに快適かを求めて、

繊維業界は日々開発にいそしんでいます。

ただ、忘れてしまってる、いや知らされていない?

ことがどんどん増えていっているのも事実です。

それは、開発され、「新素材」が世の中に出ていますが、

そのほとんどは「化学繊維」であるという事です。

化学繊維はとっても素晴らしいです。

化学繊維があるからこそ着られる服は数えきれません。

今回、思い出してほしいことは、

快適な素材は、新しく開発される化学繊維”だけでなく”、

「天然繊維」にも素晴らしいものがたくさんあるという事です。

もともと天然繊維というものは、当たり前ですが化学繊維が

出来る前から存在し、先人たちの知恵と発想で、今日

我らが身に着けている衣服になっているのです。

例えば「リネン」。リネンとはご存じのとおり「麻」ですが、

太さや撚り方を変えることで、名前をそれぞれに変え、

たくさんの用途に使われます。

主に衣服に使用されるものを「リネン」と言いますが、

吸水性が高く、速乾性がすごい。

風・空気を通して、日差しを遮る。

補形性に優れ、型崩れしない。

殺菌力があり、劣化しない。

水を通すたびに柔らかくなり、

扱うたびに質感が向上していく。

上記”機能”だけでも、天然繊維の底力がわかります。

先人が麻を布に仕立て、着てみて着てみて着てみて

の試行錯誤の繰り返しの末にたどり着いた、

快適な素材。すごい機能を持った素材です。

ある種、化学繊維は、どこまで天然繊維に近づくことが

出来るかにチャレンジしているともいえます。

「モヘア」なんかはある種の”形状記憶素材”ですし、

「シルク」は肌触り、補形力、光沢、高級感すごいですし、

「ウール」は復元力、保温、変幻自在な曲線美、

「カシミア」は肌触り、保温力、高級感、

「コットン」なんかは、吸水、頑丈、柔らか、

などなど言い切れないほど機能を持っています。

新しく開発される化学繊維もそれは素晴らしいですが、

我が地球に元々ある、「天然繊維」の機能も

今一度見直してみるのもいいのではないでしょうか。

それも一つの環境対策かもしれませんしね。

2月・3月複合  『 映画に見る 大人の男性のスタイル 』

2014.11.20

「文化を創る」

私は服と同じくらい映画が好きなのですが、学生時代は

通っていたビデオ屋のものはすべて見たのではないかという

くらいに毎日映画を見ていました。

東京で働きだした頃、先輩から”あの映画は見たことあるか?”

と様々な映画のお話を聞かせていただきました。もちろん私も

ほとんど見たことあるものばかりでしたので、楽しいお話でした。

しかし諸先輩方と少し観点がずれてることに気づきます。

それは、諸先輩方は、映画のストーリーではなく、その中の

登場人物の着こなし方や、歴史的背景、素材使いや

デイテールの背景などをお話しされていました。

(もちろんストーリーも楽しんだうえでですが)

映画をファッションの勉強として見ることをしたことない

私にとってはその時はよく理解できませんでした。

それからファッションの勉強になる映画を聞き、

借りたり買ったりしながら、注意深く劇中の俳優の

着こなしを勉強しました。

すると驚いたことにとてつもなくかっこいいし、

ワンシーンワンシーンが勉強になることばかりでした。

ここで注意しなければならないのが、勉強と言っても

決して劇中の登場人物のマネをすることが目的ではなく、

あくまで歴史的背景や、その時代の着こなし方、

着こなすための基盤にあるルールを知ることが

目的という事です。

いくつか、そういった視点で改めて見てみることを

オススメする映画をご案内させていただきます。

■「華麗なるギャツビー」(ロバートレッドフォード版)

■「炎のランナー」

■「リプリー」

■「シャレード」

■「カサブランカ」

■「ゴッドファーザー」

■「007」

などなど。

オススメは数えきれないほどありますが、

まずは見ていただければ面白いと思いますよ。

それぞれの解説は、また後日にでもしたいと思います。

もちろん見られた方には、店頭でじっくりお話しします。(笑)

12月・1月複合 テーマ : 『 大人の男性 』

2014.11.20

「文化を創る」

12月が掲載できなかったので、12月1月複合でお送りします。

今回のテーマは『大人の男性』。

私はよく大人の男性、大人の男性とブログ内でも

言葉にすることが多いです。

それはDRESSERSが「大人の男性に向けたお店」

ということと同時に、「大人の男性になっていきたい方」

に向けて提案させていただいているお店だからです。

大人の男性の皆様が、”着るもの”でハッピーを

感じられるように、そしておこがましいですが、

そのハッピーが着る人の人生のエネルギーに

少しでもなったら嬉しいという気持ちで、お店をやっています。

私は職業柄、たくさんのファッション雑誌に目を通します。

その中で最近すこぶる熱いのが「POPEYE」です。

ポパイが提案するスタイルが好きとか嫌いとか、

そういうものではなく、”熱い”んです。

そしてそのポパイの、2013年11月号のテーマが

面白い。改めてじっくり読みこんでみると、実に面白い。

その号のテーマは「大人になるには?」でした。

もちろん若年層向けの雑誌なので設けられた

テーマですが、とても面白いです。

その中で、「大人になるための100のこと」と題して

さまざまな目線から100個項目が書いてあるのですが、

じっくり目を通してみると、

「あ~大人になったんだな~」と感じることもあれば、

「まだまだ大人になってないな~~」と感じることも

あり、とても面白かったので、今回は、その中の

「STYLE」という視点で構成された項目をご紹介して

みたいと思います。

*以下はポパイに掲載されてるものです。

項目11~53までです。

■ 一度はスーツをオーダーメイドする

■ 英国紳士のように振る舞える

■ 腕時計はとてもシンプルな1本を。

■ いい傘を愛用している

■ 洒落た世間話を楽しめる

■ 適切な靴紐の結び方を知っている

■ 黒のストレートチップを一足持つ

■ 雨でも履ける革靴を備える

■ グローブならペッカリーを

■ 季節ごとに「銀座トラヤ」に通う

■ タイの結び方を3つは知っている

■ とっておきのカフリンクスがある

■ 体のサイズに合ったシャツを着る

■ シャツは自分でアイロンがけ

■ いつかは憧れのカシミアコートを

■ 嫌みなくコートの襟を立てられる

■ ハンガーのよさを知っている

■ ロングホーズで肌は見せない

■ 会計の時にもたつかない

■ タキシードこそオーダーで

■ ハンカチは白。そして名入れも

■ 下着は1年に1回総入れ替え

■ 大事なものはむき出しで持たない

■ ポケットの使い方を知っている

■ 一着を大事に長く着る

■ 二言三言で髪形をオーダーできる

■ 髪はいつでもビシッと整っている

■ 自分の匂いを持っている

■ 髭にも清潔感がある

■ 旅先でも身嗜みはいつもどおり

■ 手の手入れが行き届いている

■ 人と会う前には歯を磨く習慣がある

■ 自分の「定番」を着続ける

■ パジャマ、ときどきガウンを着る

■ リゾートスタイルを知っている

■ スポーツウエアがダサくない

■ ファッションで眼鏡は替えない

■ ワードローブを好きなテイストで統一

■ カードのサインが常にきれい

■ 指輪はさりげなく着ける

■ ファッションは文化から学ぶ

■ 行きつけの店を持っている

■ 他人のスタイルを否定しない

とまあ、たくさんあるわけですが、雑誌の中には

全部で100項目あるのでまだまだありますが、

ちょっと笑えるものから、確かにな~と感じるものまで

幅広い視点でピックアップされています。

とても興味深い項目ばかりだと思います。

全てが正しいとか間違ってるとか、そういった

視点ではなく、今の自分にぐっとくるもの、

心で感じたことを行動に移すことで、

何か一歩前進するできればいいな

と思う、今日この頃でした。

他にも、(ランダム)

■ きちんと手紙を送れるようになる

■ 形にならないものにお金をかける

■ 大人は、初見の人と20分会話が続けられる

■ 大人は、やばいことを小説や映画で楽しむ

■ 好きなホテル・旅館を見つける

などなど様々な項目がありました。

なんか大人って面白いですね。

今回はちょっと変わった内容でしたが、

DRESSERS的には、とても面白いと思いました。

「大人の男性」、、

まだまだ精進していきたいと思います。

11月テーマ : 『 トレンドの活かし方 』

2014.11.20

「文化を創る」

11月に入り、やっと気温も下がってきて、これから楽しい

お洒落の秋が始まりますね。

毎年、春夏、秋冬とシーズンは過ぎていきますが、ファッションに

おいて独特の世界感があります。

それは「トレンド」です。

”この秋は、〇〇がトレンドです。”

”今年のトレンドカラーは〇〇です”

”この柄が今のトレンドです”

といったように、毎シーズン変わらず”トレンド”というキーワードで

雑誌媒体や、テレビなどで言われるのを聞いたことがあると思います。

トレンドはどうやって決まっていくのかは、別の機会にお話しする

として、今回のテーマは『 トレンドの活かし方 』です。

コレは男性に限ったことかもしれませんが、(と前置きしておきます)

いわゆる「トレンドはこう着こなしましょう」ということではなく、

洋服界の事実から見てみることにしましょう。

例えばピンクがトレンドのカラーだとします。

そうしたら、洋服界にどういう作用が起こるのかというと、

世の中にピンクのカラーを使った洋服が増えるのです。

グリーンがトレンドの時は、グリーンのアイテムが増えます。

例えばストライプの柄がトレンドだとしたら、

世の中にストライプの柄が増えます。

この”増えます”というのは、安価なお店から高級店まで、

アイテムも価格の幅も選べるものが増えるということです。

いわゆる「トレンド」には、乗っかってみましょう。

それは”今お洒落に見せるため”ということではなく、

将来の”自分スタイルの確立”のためです。

たくさん世の中に選べる幅のあるトレンドカラーや

トレンド柄、トレンドスタイルを、自分の許す範囲で

取り入れてみて、『着こなしを実験してみる』のです。

そのカラーや柄やスタイルに、チャレンジしてみるという

ことです。正直大学卒業して大人の服を着だして

10年20年は、自分のスタイルを確立するには

若すぎます。

お洒落は楽しいもの、ファッションは楽しいものです。

20年30年は、ファッションを楽しみながら、

自分探しをする「実験期間です」。

だからこそ自分にチャレンジしてみることです。

チャレンジは、まだ出来ないからするもの。

だからこそ出来るように(着こなせるように)していく。

だから「実験」なんです。

自分がどこが心地よいかを見つけるのに、

トレンドを活かさない手はありません。

だって、世の中が順繰り順繰り「トレンド」という

キーワードをもとに、課題を与えてくれるからです。

「この色はあんまり着ないんだよね~」

「この柄は似合わないんだよね~」

こういう意見をお持ちの方も多いはず。

なぜそれを着なかったのか?

なぜこの柄は似合わないのか?

を考えるのではなく、

どうすればこの色を着こなせるか?

どうすればこの柄が似合うのか?

を考え工夫しながら、そしてそれを楽しみながら着ることで

段々と自分が心地いいスタイルが出来上がってくるものです。

着ないうちから、「似合わないから。。。」

一度袖を通した時の印象で、「似合わないから。。。」

柄が一緒でデザイン・カラーが違うのに「着たことあるから。。」

着こなしの「工夫」をすることが、お洒落の楽しみ方の一つ。

似合わなかったと判断したのが20代で、もし今30代なら?

カラーが違ったら?シルエットが違ったら?アイテムが違ったら?

体型や、髪型、顔、立場、交友関係、全てが変化してるはず。

だからこそ、「前に買ったことあるけど、着なかったんだよね~」

と言ってしまったら、残念ながらお洒落を楽しめません。

上記で(男性に限った事かも、、、)と言いましたが、

大人の男性の服装は、昔も今も大きな変化はないんです。

「単語」で言ってしまうと、みんな同じものを着てるんです。

ジャケット・スラックス・ジーパン・シャツ、、、、

男性ファッションは、同じルールの中で試行錯誤するから

楽しいんです。

世の中に、「トレンド」というキーワードをもとに、さまざまな

カラーや柄や着こなしが増える時期に、ぜひ「実験」して

自分の着こなしを楽しんでみてください。

トレンドを使って、実験し、自分のスタイルを確立していく。

そんな「トレンドの活かし方」を積極的にしてみてはいかがでしょうか?

「ファッション」と「スタイル」は違う。

「ファッション」を楽しみ続けた先に、

自分自身の「スタイル」に辿りつけたら

男としてカッコいいですよね。

チャーチル、、ゲンズブール、ヘミングウエイ、アステア、

高倉健、ムッシュかまやつ、などなど、、、、

自分のスタイルを確立された方々は、その生き方が

カッコいいし、服装にその人となりが表れる。

いつか60くらいになったとき、自分の一番心地良い

自分なりのファッションスタイルが出来上がるとカッコいいですよね。

9・10月テーマ : 『 スーツを着る意味 』

2014.11.20

「文化を創る」

9月は書けなかったので、10月分とまとめて書きます。

今回のテーマは「スーツを着る意味」です。

最近お客様から

”クールビズは10月いっぱいまでなんです”

と良くお聞きします。実際外の気温は暑いですし、

特に今年は猛暑も猛暑で、かなり暑い夏でした。

今後も毎年暑い夏が続くことでしょう。

クールビズが10月いっぱいまでとなると、

ほとんどの会社が5月からスタートしていますので、

半年間、、、

6ヶ月もノータイ・ノージャケットということになります。

考えてるとちょっとニヤケてしまいますが、

では逆に”なんで11月からはジャケットやネクタイを

着用するの??????”という疑問が湧いてきます。

半年間ネクタイせずにジャケット着ずに、ビジネスの場で

「関係者皆さま、礼儀を重んじず、失礼します、ヨロシク~!」

で、OKだったんだから、なんで11月から半年間だけは

ジャケット着るの?なんで半年間だけはネクタイするの?

という摩訶不思議な現象が起こっていますよね。

なんでニットじゃいけないの?ブルゾンはいけないの?

となってしまいます。

(しかも冬は皆さん暖房かけてる会社が多いらしいので

なおのこと摩訶不思議です。)

逆にネクタイをする意味、ジャケットを着る意味が

問われている感じがします。

もちろんそういった意識は日本だけの独自のもの。

取引先が外人でない限り、ココは日本です。

ほとんどにおいて、相手も日本人です。

だったら秋冬の11月からも、

ノーネクタイ、ノージャケットでこれまで通り

良いんじゃないの?という普通の疑問が湧いてきます。

今、日本において服装における「礼儀」の意識が

大きく変わっている時だと思います。戦後約70年を経た

日本。最初は格式の英国様式、そして自由なアメリカ様式、

そして色気のイタリア様式、それらを全て吸収した日本。

本来自国文化である着物を着ている国民が、敗戦を機に

一気に洋式に移行していった70年。しかしもう和式とか

洋式とか、和服とか洋服とか、そういった感覚自体

無くなった現在、改めて大人の男性の「ヨソイキ衣装」

である、(であった?)

「スーツ」はその存在意義が変化してきています。

しかし、そんなことは全世界中であたりまえのことであり、

わざわざに言う必要のないこと。

今現在、諸外国の各様式・文化が入ってきて、

それらが混在し、日本独自の解釈を持とうとしているとき、

改めて「スーツを着る意味」を考えて着ると、

「様式」ではなく、「ファッション」としてのスーツの着こなしが

楽しくなるのではないでしょうか?

「ジーパンはなんで履く?」・「スラックスはなんで履く?」

「ボタンダウンシャツはなんで着る?」・「ダブルカフはなんで着る?」

「革靴はなんで履く?」・「スニーカーはなんで履く?」

「ブルゾンはなんで着る?」・「スーツはなんで着る?」

ファッションアイテムは無限にありますが、

全てのアイテムの「なんで着る?」の問いに対して、

”心のまま”、”思いつくまま”、”感じるまま”、

に出た答えが全てだと思います。

その答えは人それぞれ違うと思います。

違って当然です。

生まれた年や、育った環境、出会った大人、

出会った先輩がそれぞれ違うので、

みんな答えが違って当然です。

もちろん、男性の着るアイテムのほとんどは

元々の起源、”ナゼこの世に生まれたか”

という明確な背景を持っています。

それらを知ることは、自信の着こなしを楽しむ

(ファッションする)行為において、とても重要な

要素になりますし、それら背景を知っていると

モノを選ぶ・買う・着る・感じることが

より(More)楽しくなるものです。

(以前”センス(感覚)を磨く”ということを

お話しした時に書いたことです)

Q:「なんでスーツを着るの?」

A:「なんかカッコいいから」

で良いんじゃないでしょうか?

もちろん、

A:「着てなかったら先輩から怒られるから」

A:「やっぱ仕事着はスーツでしょう」

A:「スーツって会う相手に礼意を表す服だから」

それら全て真っ当な理由だと思います。

どの答えも正解だし、バツは付かないと思います。

ファッションは自由なもの。「洋服」の着こなしのルールは

知っていたら楽しめるもの。だからと言ってそれに縛られる

のはファッションではない。

一方で、それぞれのルールに従い、

ルールのあるスタイルの中でこそ楽しめるファッションもある。

その”ルール”は自分を取り巻く環境・社会が作るもの。

そして時代によってその”ルール”は変化していくもの。

それら時代の環境や、自分を取り巻く社会の

”変化するルール”を敏感に感じながら、

その「ルールの中で着こなしを楽しむことが、

毎日着なくてはならない”服”を”ファッション”へ昇華させる。」

環境・社会のルールを感じながら、

ありとあらゆるアイテムの中の一つ、

『 One of Fashion Item 』 として

”スーツ”を自信のワードロープに加えてみてはいかがでしょうか?

「スーツを着る意味」は皆さん自信と、社会、環境によって

変化していくもの。数あるファッションアイテムの中の一つとして

考えてスーツを着こなすと、実はもっともっと可能性のある

アイテムですので、今後もスーツもワードロープの一つとして

使ってファッション楽しんでみてはいかがでしょうか。

8月テーマ : 『 ファッションショッピングの楽しみ方 』

2014.11.20

「文化を創る」

8月に入り、例年にない猛暑が襲っています。日々いかがお過ごし

でしょうか。ファッションのサイクルにおいて8月は秋冬物の新作が

続々と入荷してくる時期です。ファッション好きの皆様の関心も

新作に向いていることと思います。

いつもはアイテムや着こなしにスポットを当てて書いてるページですが、

今回は”ファッションショッピングの楽しみ方”というテーマで書いてみたい

と思います。

私のお店もそうですが、様々なブランドやメーカー、オリジナル商品を

一堂に展開して提案しているお店を日本的表現として”セレクトショップ”

と言います。そのセレクトショップはいわゆる1ブランドショップと違い、

様々なメーカー・ブランドが仕入れられています。

ここで面白いのは、お店に並んでいる1点1点には

『 ナゼ 』

が存在することです。

「ナゼ」それを仕入れたのか?

「ナゼ」その色なのか?

「ナゼ」その形なのか?

などなど、、それぞれ1点づつに

『 ナゼ 』 = 『 理由 』

があるんです。

そこで、ファッションショッピングの楽しみ方の一つとして

「ショップスタッフに”ナゼ”?を聞いてみる」ことです。

この”ナゼ”を知ると、ショッピングが楽しくなります。

お客様自身が、たくさんあるファッションアイテムの中から

1つのアイテムを”セレクト”する楽しみがショッピングの

楽しみの一つです。どれにしようかを楽しく悩み、1つを

セレクトする過程で、この『ナゼ』は非常に重要なショッピング

の要素になってくれます。

そのアイテムがこの世に生まれた意味を知ることで、

それを購入した後、より深くそのアイテムを楽しむことが出来ます。

これから新規商品が続々入荷する時期です。皆様もショップへ

行ってスタッフの方々に「ナゼ」を聞いてみてはいかがでしょうか。

同じ買うなら買った後も深く大事に楽しく着られるよう、

そのアイテムの生まれた理由を知っておくことは

ファッションライフのとても大事な楽しみ方だと思いますよ。

~ちょっと”思い付きコラム~

2014.11.20

「文化を創る」

最近はネット通販が店頭売上を超える、形だけの小売店が

ほとんどです。とても便利なツールで、労せず一度にたくさんの

アイテムを見て比較できるし、お店の無い地域のファッション好き

な方達には特に便利だと思います。

ネットにはネットのメリットがあり、店頭での対面式にはその

メリットがあります。

ただ、余談ですが先日東京で様々なお店を見て接客を

受けてきましたが、最近はショップスタッフが自信が働いている

お店なのに1つ1つの『ナゼ』を知らないまま販売しているケース

が多々見られます。これは困ったもんです、、、。

スタッフの立ってる意味がない、、、。人の口から様々な

情報や、気持ちが得られるからショップに足を運ぶ価値が

あるんです。『ナゼ』を知らないまま店頭に立ってるスタッフは

ただの御用聞き。セレクトショップのスタッフとしてはいかがな

ものか思います。それでは店頭に足を運ばなくなるのも当然。

MD・バイヤー・店舗マネージャー・販売スタッフの

連動がお店を活性化させます。それが楽しさとなって

お客さまに伝わるはずです。そしたら足を運んでくれるはずです。

セレクトショップには今後さらに日本をひっぱっていって欲しいです。

7月テーマ : 『 ワードロープは人生のお供 』

2014.11.20

「文化を創る」

お仕事に着るスタイルとして、スーツスタイルや、ジャケット&パンツ

スタイルが常識です。大人の男性になると、今まである程度の数を

着てきているので、御自身のお仕事スタイルに合った格好、着こなし

というものがそれぞれおありだと思います。気にいって着るものは

結構な頻度で着てらっしゃる方も多いと思います。

そんな中、一日着たスーツや、ジャケット・パンツは、次の登板の

日までどのくらいの日数をかけていらっしゃるでしょうか。出来れば

なか2日はあけたほうが良いと思います。

一日生活すると、知らず知らずに、相当量の汗を人間はかいてる

そうです。さらに、一日着ることで、生地の様々なところが伸びてい

るものです。なので、一日着られたスーツやジャケット・パンツは、

体力的にクタクタです。

やはり、2日間はちゃんと、お休みを取らせてあげて、

健康状態になってから、良い状態で登板させてあげた方が、

スーツのためだし、自分のためです。体力的にクタクタの状態では

ビジネスにおける鎧であるスーツが役に立てません。

シューズも全く同じことが言えます。全体重を1日かけられて、

ヘトヘトになっているのに、追い打ちをかけるかのように、次の日も

連続登板させてしまったのでは、せっかく良いものも、さすがに

くたびれてしまいます。

野球の投手に似ているかもしてませんね。いくら良い肩を持った

最高のピッチャーでも、連投が続くと、さすがにきついでしょうし、

選手生命も短くなってきますよね。

そういった視点で、御自身のワードロープを見まわした時、

中にはかわいそうに酷使してしまってるものもあると思います。

せっかく気にいって、自分の人生とお供する仲間なので、

お休みをしっかりあげて、長く一級品として活躍してもらいたいです

よね。もちろんそれには、食事や睡眠ベッド・化粧も良いに越した

ことはありません。

スーツやジャケット・パンツなんかは、水が食事、睡眠ベッドが

ハンガー、化粧がアイロンです。靴なんかは、栄養クリームが食事、

睡眠ベッドがシューツリー、化粧が靴磨きです。

服は生き物です。自分の生活を楽しく豊かにしてくれる、自分の

ワードロープたちと、ともに最高の状態でお仕事に臨んでみては

いかがでしょうか。

6月テーマ : 『 ”感覚”の重要性 』

2014.11.20

「文化を創る」

ファッションにおいてよく語られるワードがあります。それは”センス”です。

「センスが良い」とか「センスが優れている」とかいう言い方をします。

スポーツやその他の分野でも、この「センス」というワードはよく使われ

ますよね。

通常なんとなくのイメージで使われるこのワードは、そのほとんどにおいて

”才能”としての意味合いで受け止められています。

”才能”は、「持って生まれたもの」という意味の強い言葉です。

(*余談ですが、もちろん天才というレベルの生まれつきの方も

いらっしゃいます。TV情報によると、天才の生まれる確率は

1万人に1人いるらしいです。結構いますよね。

私もファッション業界に長く身を置いている中で、数人”天才”的センスの

持ち主に出会いました。しかし、今回の話とは別の話です)

私はファッションにおいて、「センス」=「感覚」として捉えています。

「感覚が良い」、「感覚が優れている」という意味合いで考えると、

ファッションはもっと面白いものになると思います。

そして重要なのは、

「感覚」は磨くことが出来るということです。

「感覚」こそファッションを楽しむためのとても重要な要素です。

私たち日本人はとても勤勉で真面目な気質ゆえに、ファッションに

おいてもかなり勉強熱心です。ファッション雑誌も充実している為、

ファッションのプロではない方々のファッション知識(蘊蓄)レベルは

世界一だと思います。

しかし逆に知識レベルが高いがゆえに、自分の着こなしにおいて

”知識”でコーディネートしたり、”知識”で購入したりしがちなのも事実。

”知識”はファッションにおいてとても重要です。

しかし、一番ではありません。”知識”は着こなしに

”深み”や”味わい”を与えるものであり、センスのその先にあるものです。

ファッションにおいて、知識は”深み”や”味わい”をもたらしてくれるもの。

その前に、大事なるのはやはり「感覚」です。

服を着たときに、

「あ、これ良いな!」

「ん~、これは違うな。」

このうちから湧き出る感覚の積み重ねが

自信のアイデンティティを表現するものになるのだと思います。

ファッションを楽しむ、一番単純で究極の方法ではないかと思います。

視点を変えて、食事で例えると、野菜の切り方の知識や、

フライパンの温度の知識、隠し味の知識なども大事ですが、

食べたとき「美味い!」が一番大事だと思います。

まず「美味い」。そこでなぜ「美味い」かを探ってみると、

色々なテクニックや知識があることに気付く。

これが大事なんだと思います。

着こなし方のセンス以外に、

”時代の空気を感じる”こともセンスだと思います。

コチラも同様に、センスは磨くことが出来ます。

ファッションスナップを見たり(視覚)、

実際に自分でも着てみたり(視覚・触覚)していくことで

センスは磨かれます。

その際に大事なことは、”何気なく着ないこと”。

ちゃんと自分はどう感じるかを”感じながら着ること”。

なぜこれを着たのか明確な”理由を持って着ること”。

その積み重ねがセンスを磨きます。

私もまだまだ磨き続けています。

もう一つ。

世の中で最高と言われるモノを経験してみること。

”最高のモノを体感する”ことは、感覚を磨く最高の方法です。

「体感」=「体で感じること」こそ感覚を磨く最良の方法だと思います。

知識ももちろん重要です。

しかし、まず第一に、自分から湧き出る「感覚」を大事にして

ファッションを楽しんでみてはいかがでしょうか。

5月テーマ : 『 「クールビズスタイル」を楽しむ 』

2014.11.20

「文化を創る」

5月に入り、ビジネスマンの方は一気に衣替えの季節です。

そうです、10月まで半年間も続く「クールビズ」の季節です。ク―

ルビズとは皆さんご存知のように、環境省が環境対策を目的とし

て衣服の軽装化を目的としたキャンペーンです。日本ではほとん

どの企業が賛同し浸透しています。摂氏28℃の中でも快適に

仕事が行えるような軽装スタイルを基本としています。最近では

「スーパークールビズ」という軽装も一般的になってきています。

環境省からはサンダルとタンクトップ以外は可とされています。

一言でクールビズと言っても、日本各地で様々なスタイルが

あります。例えば沖縄ではカリユシを積極的に着たりしています。

一方、東京などの大都市圏ではクールビズの一般的スタイルは

あくまでノーネクタイのジャケパンスタイルが基本になっています。

それぞれの地区ごとで「クールビズスタイル」に大きな違いが

あるものです。

日本にはTPO(Time・Place・Occasion)というすばらしい言葉が

あります。TPOとは、時と場所と場合に応じた態度・服装を使い

わけることを言います。TPOをわきまえた着こなしを行うには、

会う相手や、場所などの状況・環境を分かっておく必要があり

ます。TPOをわきまえた着こなしをするためには、それぞれで

違うクールビズスタイルを頭に置いておかなくてはなりません。

例えば出張でどこかへ行き、相手側がジャケットを着ている

会社の方だったら、コチラもジャケットを着ていかなくてはならない

でしょうし、逆にノータイ、ノージャケットで半袖の会社に、ジャケット

を着ていくと、相手側に気を使わせてしまうこともあるでしょう。

これまではスーツを着てネクタイを締めていれば大概どこで

誰と仕事しようが特段問題はありませんでした。しかし、クール

ビズスタイルが都市別で違う現在、ビジネスマンの方には

今まで以上に、深くTPOを熟考した着こなしが求められる

のではないでしょうか。

ビジネスマンの着こなしは、着ているモノの見た目で印象を

大きく左右し、それが実際のビジネスに大きく影響することは

世界中で当たり前の常識です。だからこそ会う相手に合わせ

て着こなしに配慮することが大事になってきます。都市別や

会社別でルールや価値観の多様化が進む「クールビズスタイル」。

今まで以上にTPOを熟考した着こなしをすることが大事に

なってくるのではないでしょうか。「クールビズスタイル」によって

多様化するビジネススタイルをもっと楽しんでみてはいかがでしょうか。

『” スタイル”という到達点』 

2013.03.17

店主の思い付きコラム

ファッションという職業に身を置いて、18年。

もう18年でもあり、まだまだ18年でもある。

私は特にメンズドレスの方面 を軸として

ファッションをお仕事にしてきているが、

今まで個人的に”これが欲しい”と思って買った

モノがほとんどない。

洋服屋に入ってからというもの、何を買うにしても

”実験”として買ってきました。

それは販売員として、お客様に品物やコーデイネートを

オススメする側としての責任として、という思いが強かっ

たからです。

これを着たらどうなるんだろう?

洗濯機で洗ったらどうなる?クリーニングだったら?

着た後の経年変化は?手入れは?

どう合わせたら?素材が変わったら?

と、そのほとんどを実験として着用してきました。

それこそ激安ものから超高級ものまで幅広く

着てきました。

今自分でお店をやっていて、お客様とお話しさせて

いただきながら話す内容のほとんどは私の

経験談が多いです。

実験結果として「良いね~」「好きだわ~コレ」という

経験の積み重ねで今のDRESSERSがあります。

一方、18年やってきてメンズドレス界に身を置くものとして

とてもとてもうれしく幸せなことに、サルトリア界の巨匠

Antonio Liverano氏とお会いさせていただき、

お付き合いをさせていただくことになりました。

ドレス界に身を置くものとしてとても幸せなことです。

ドレス界には、現在にも過去にも、伝説として

皆の記憶に残る偉人がたくさんいます。

現代においても、あこがれる存在である

たくさんのファッションのプロの先輩方 いらっしゃいます。

その方々を見ていて、またお会いさせていただいて

そこで感じたことがあります。

それは、皆さんそれぞれに「スタイルがある」という事です。

スタイルがあるというのは、「〇〇と言えば、、」という

ときに、大体の人が共通のイメージを持つという事です。

ファッション界に限ったことではありませんが、

「スタイルがある」人は、かっこいいです。

では「スタイルがある人」は、なぜスタイルがあるのか

ここ数年真剣に考えていました。

ずっとずっとずっと考えて、たくさんのスタイルがある

方々にお会いして、見てきて、一つの答えが出ました。

(経験をもう20年積んだら、その答えもまた変わるかも

しれませんが、)

その答え、キーワードは一言でいうと、

『好き』

だと思いました。

スタイルのある人は、四の五の薀蓄はどうだってよくて、

(そんなことは知ってて当然出来て当然で)、

ただただ純粋に、そのスタイルが「好き」なんだと。

言い方を変えると、

スタイルのある人は、

「好きなことがはっきりしている」

「好きが明確」

なんだと思いました。

「好きなことがはっきりする」には、様々なたくさんの

経験があってこそ好きがはっきり出来るのではないか

と思います。

すごい日常の話ですが、

ラーメンもハンバーグもカレーも焼肉もなにもかも

食べたことあるから、好きとか嫌いとかあるんだと思います。

ラーメンでも、塩、醤油、味噌、豚骨など、

食べたことあるから、好きとか嫌いとかあるんだと思います。

私の尊敬する60歳を過ぎたかっこいいスタイルのる人の話で、

「なぜ〇〇さんは□□を貫けるんですか?」という問いに、

「よく聞かれるんですけど、、、、、、、

これしかなかったのかもしれませんよ。」

というお答えでした。

それは、いろんな方向性あるけど、

”自分の好きをやってたら、こうなってる”

ってことだと思います。

また他の質問でも

「右の人もいれば、左の人もいていいんですよ」

とも言われています。

またその方は、何かをお話しされるときに

「僕は、」という文頭で始まることが多い。

それは自分なりの考え方や哲学、美学なりが

はっきりしているからこそ言える言葉だと思います。

言い換えると、結局「好き」がはっきりしてるんだと思います。

そんなことを考えながら、ここ数年自分の「好き」を真剣に

大事にしてきました。

まだまだそんなこと考える人生キャリアじゃないのかな~と

思いながらも、ちょっと考えてみようということで

実践しながらやっています。

好きを取り上げる作業と同時に、そうでもないものを

そぎ落としていく作業を考えながらやっています。

先日お客様とお話ししているときに、

「今日DRESSERSっぽい人を見た」とお聞きし、

詳しく聞いてみると、DRESSERSに足しげく通って

いただいてるお客様のことでした。

私はそれを聞いたとき、とてもうれしかったです。

というのも、街で歩いてる人を見て、

「DRESSERSっぽい」と表現していただくという事は、

「DRESSERSと言えば、、」的なスタイルが、

少しだけでも皆様にイメージしていただけるように

なったんだなぁととても嬉しく思いました。

今後もスタイルのある人、お店になるために、真剣に

日々日々精進です。

ファッションだけでなく自分の「好き」を明確にすることは

実はとても人生幸せなことなんではないかと感じてます。

自分の「好き」を純粋に真剣に楽しんで生きてる人は

結果として「スタイルのある人」になるのかな~と思って。

自分の「好き」を大事にして

これからドレスファッションをもっともっと楽しんでいこう

と思う今日この頃でした。

皆様今後ともよろしくお願いいたします。

「地方別 スタイルの確立」

2012.08.14

店主の思い付きコラム

長い期間思い付きコラムを書いていませんでした。

日々感じること、考えていること、など思いつくことは山ほどあるのですが、

書き出したら止まらなくなる自分の性分を考えると、たっぷり時間があるとき

でないとなかなか書けない現状、、、、。

今後はもっとこまめにかければと思います。と言っても分かりませんが、、(笑)

今回、書こうと思った内容は、「地方別のスタイルの確立」についてです。

”地方別スタイル”とは、考えの結論から言いますと、

「日本はファッションにおいてそろそろ成熟してきたのだから、

今からは都市ごとに(EX:九州・四国・中国・近畿・・・・といった具合で)

合ったスタイルを、それぞれが確立するべき時期にきてるのではないか?」

ということです。

今JAPANファッション市場(大人の)は、間違いなく大手セレクトショップと、

大手ファッション百貨店が流れを作っています。

それらの情報発信の多大なる影響力を持ったSHOP、またショップ店員達が

日本に洋服文化を根付かせてくれて、ファッション(お洒落をする)文化として、

楽しみやルールを教えてきてくれました。

もちろんそこには、雑誌媒体の多大なる情報発信と、文化向上に向けた

取り組みが、JAPANファッションの向上や確立に大きく貢献しています。

成熟したJAPANファッション、さらにインターネットの普及で、

どこにいても何でも手に入る、成熟の極みです。

(今回書いてあるファッションは、学生ファッションではなく、

大人の男性のファッションのことです)

そこで私個人的には疑問が一つ。

「北海道の人と、鹿児島の人が同じ服を着て、同じものを良いと思い(思わされ)

同じスタイルを良しとしている現状っていうのは何かおかしいんじゃないのか?」

私は今、愛媛松山の街でファッションを伝えています。

4年前までは東京ど真ん中でファッションをやってきました。

どちらにもしっかり住み、飯を食い、春夏秋冬を肌で感じ、生活をしている身

としてファッションにおいて、とても大きなギャップを感じます。

まずは、暮らしている人全般(平均的)なことで言うと、

体のことで言うと、骨格がかなり違う、肉付きが全然違う、

環境のことで言うと、山や海、緑等の”自然”があるかないか、

また、気温や風、建物の色、日差し(影の分量)など全く違います。

話はそれますが、

イタリアのファッションにおける「地方別スタイルの確立」はお手本になると

思います。それは、イタリアにおいてフィレンツェ・ナポリ・ミラノ・ローマは

各地方別でそれぞれ違ったスタイルを確立しているからです。

もちろん日本との歴史の違い、王族や貴族の首領地や戦争など

国内のそれぞれの地域の成り立ちという点では合致しないのですが、

ファッションにおいて、「各地方が各々のスタイルを持っている」ということは

日本もこれから進むべき道なのではないかと考えます。

イタリアの各地方を回ると、地方ごとで壁の色や建物の高さ、

路地の幅、木々(自然の緑)、日差し、風が全く違います。

それぞれの風土に合わせた着こなしがあり、色合わせがあります。

特に大きく変わるのは”色合い”です。

やはりそれぞれの街の外観や光に合わせた”適した着こなし”は

ファッションにおける成熟の更に先にある楽しさ、面白さだと思います。

日本それぞれの街が、自分の街を愛し、その街の気候や

空気、外観、人並みに”適した着こなし”を模索していく時期なんでは

ないでしょうか。

ただ、それにはいくつか条件があります。

一つは、街のファッションを扱っているお店のスタッフが、しっかりと

ファッションの基礎・基本を持っていること。

一つは、街のファッションを扱っているお店が、自分の店のスタイルを

しっかり持って確立していること。

1つは、街のファッションを扱っているお店が、スタイルにおいて

東京が全ての見本になるわけではないと、しっかり思っていること。

それらの条件が「地方別スタイルの確立」には

必要になってくると思います。

それには我々地方でファッションを扱っているお店が、もっともっと

基礎レベルを上げていかなくてはならないことだと思います。

「松山と言えばこういうスタイルの人が多いよね~

真似するかしないかは別として、カッコいいよね~~」

と言われる街になるよう日々精進したいと思う今日この頃でした。

(あくまで店主の個人的考えなので、御批判はご遠慮ください)

「”NEEDS”と”WANTS”」 

2012.02.22

店主の思い付きコラム

先日2012年秋冬物の展示会に行ってきました。今回も心躍るたくさんの

様々なアイテムを作ってきました。様々な展示会ブースで様々な小売店さんが

商談していました。大手ばかりです。待っている間、他社様の商談を聞きながら

再認識したことがあります。それは品揃えの仕方の根本についてです。

お客様主導の品揃えをされていらっしゃる大型ファッションショップは、

”お客様のNEEDSニーズに応える為”を心がけていらっしゃいます。

一方私のやっているような、店主主導の小さなファッションショップは

”お客様のWANTSウォンツを創造し、ワクワクしてもらう”ことを考えています。

そこには、大きな違いがあります。”必要だから着る”ものを用意するか、

”欲しくなったから着る”ものを用意するかの違いです。

NEEDSとWANTS。これは似て非なるものです。どちらが正しいとか、

どちらが良いとかそんなことではありません。どちらも必要です。

お客様から病院の先生のお話を聞きました。「大変なお仕事ですね~」

と声をかけられたその病院の先生がおっしゃった言葉が、

「我々はマイナスをゼロに持っていく仕事ですからね。」

その話を聞いた時、私はかねてから思っていた、洋服の小売店においての

品揃えの仕方の違い、すなわち”NEEDSとWANTSの違い”を上手く表現

してくれる言葉だなと感じました。

服を着る人たちの”マイナスをゼロに持っていく”品揃えの根幹がNEEDS、

”ゼロからプラス”に持っていく品揃えの根幹がWANTS。

これは洋服においてだけ言えることではないのだと思います。

必要なところにそっと手を差し伸べてくれるところも必要だし、

想像できないところから、創造されたものをみて”欲しい”と思うものを

用意することも必要。

ただ私が昔から思っているのは、そこには順番があるような気がします。

”コアなNEEDS”がスタートで、”WANTS”になり、その先に”NEEDS”が

生まれると。

例えばインターネット。100年前には想像も出来なかったものです。

しかし、世の中にインターネットが登場すると、世界中がインターネットに

対して”WANTS”だったと思います。

ほんの一握りの人たちの”コアなNEEDS(あったらいいな!)”から

創造されたインターネットは、瞬く間に世界中からの”WANTS”に代わり、

いつの間にか生活に無くてはならない”NEEDS”に変化していったと思います。

服についても全く同じことが言えると思います。そういう意味では日本全体の、

また世界のファッションにおいて、日本の大型ファッションショップの役割は

とっても大きいと思います。

それは、”コアなNEEDS(あったらいいな)”を創造しない限り、NEEDSには

辿りつかないからです。NEEDSばかりでは面白くありません。それはファッション

ではないと思います。全ての商品が”NEEDS”から生まれた品揃えでは、

せっかくのファッションが全く面白くないと思います。

影響力のある大型ファッションショップこそ、今後の日本のファッション界、

また世界のファッション界のために”コアなNEEDS(あったらいいな)”を

創造し続けていってほしいと思います。もちろんNEEDSの商品も同時進行で。

「ファッションは」進化するから面白く、ゼロをプラスにする楽しいものだと

心から信じています。マイナスをゼロにする衣料品ばかりでは、

ワクワクもドキドキもありません。

「ファッション」はマイナスの心だってゼロを通り越してプラスに持っていける、

人間が人生を楽しめる為のおおきなツールだと信じています。

これからもその心をいつまでも持ち続けて、ワクワクドキドキを創造・

伝達していきたいなと思う今日この頃でした。

(全て個人的な意見です。御批判は御遠慮下さい)

ページ先頭へ