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コラム:『服は着ないと分からない』

2021.03.13

「文化を創る」

店主の思い付きコラム

皆さん、こんばんは。

今日は、本当に久しぶりの「思い付きコラム」です。

商品紹介はありませんので、お時間あるときにでもどうぞ。

*「店主の思い付きコラム」にご興味ある方は、

ホームページ左に、「店主の思い付きコラム」という欄がありますので

そこをクリックしていただくと、これまでUPしてきたものが

まとまっています。

さて、今日は「服は着てみないと分からない」というお題です。

最近お客様と、よくこういう話になるので、久々に書いてみようかと。

服好きには釈迦に説法のことかもしれません。

でもこのあたりで改めてということで。

服のサイズ表記は、現代においては、まったくナンセンスな

記号になりつつあります。

昭和の時代にはJIS規格という明確なサイズ指標が存在し

(って今でもありますが)、それをもとにした商品が世の中では

販売されていました。だから、表記を見て自分のサイズを覚えて

置けば服を買う時にとても役に立ちました。

しかし、平成も通り過ぎ、令和になってる現在では、

正直サイズ表記が要るのか?とも思うほどに、

どこにも基準が無くなっているのが現状です。

同じブランドで、サイズ表記が同じものでも、

「ん??これは2サイズくらいなんかサイズ感が違うぞ。」

というものもざらに存在します。

それは別にいい加減に作ってるとかではなく、

作る側もあくまで記号としてしかとらえていないということです。

昨今、ネット通販が当たり前になってからというもの、

着ないで服を購入するケースが多くなってきてます。

一度着たことあったり、袖を通して感覚がわかってるモノの

場合には、とってもとっても便利なことだと思います。

私もよく利用します。

またサイズのない物、例えばネクタイやチーフなど、

立体でないものは定規的寸法の話なのでほぼ想定通りでわかります。

そういうものはとても便利ですよね。

ただ先ほども書いたように、同じブランドでもアイテムや

品番が違ったりすると、同じ表記なのにサイズバランスが

全く違うモノもかなり存在するので、

”そのブランド着たことあるから”ということで

サイズを判断すると、痛い目に合うこともしばしばあるでしょう。

(*まあそれも経験として遠回りですが良い経験ですが)

立体のモノは、傾斜や丸み、生地の伸びや体型とのバランスが

数字では表現できないことばかりなので、やはり

「イイモノ」を欲する方は「服は着ないと分からない」ので、

着て確認することがとにかく大事になりますね。

(釈迦に説法ですが)

洋服屋(実店舗)

さんならではの利点はたくさんありますが、

中でも利点は、現物を「試着」出来ること。

だからいろんなお店で試着しまくればいいと思うんです。

(まあ時間と労力はめちゃくちゃかかりますが)

それだけでもたくさんの発見がありますからね。

「思ってたよりはるかに良かった!」もあれば

「思ってたのとなんだか全然違った。。。」もある。

そして、それらその時間や体験が楽しい。

さらにお店の場合、着こなしの技や、楽しみ方などを

お店の方からこっそり教えてもらえるのもいい体験ですよね。

とはいえ、地方都市に住んでると、なかなかそんなに商品的に

色々あるわけではない現状もある。。ムムム。

だからこそ、お店のスタッフが大事なんだと思う。

「色々とめっちゃくちゃ着てる。」

その経験から、

”これは失敗するよ。”

”これは大成功だ!”

”アナタにはこれはおススメしない!”

”これは絶対おすすめしたい!”

をお伝えできるほどの着た経験を持ってることが大事だし

その経験を基にした厳選された商品のみ展開してることが

大事だと思います。

実際に私の経験でいうと、買ってきたものの80%は自分的には

失敗。。。トホホ。。。だけども、だからこそ、

自信をもって、あれはやめた方がいいですよ!なんて言える。

逆に”これはいった方が良いですよ!”とも言える。

余談ですが、

イギリスのファッション業界の重鎮の方の言葉で

とても興味深い言葉がある。

「僕は分からないものを買うほどお金持ちではない」

と言うもの。

”失敗を進んでするなんてお金持ちだね。”という逆説的な

言い回しだが、服屋の私としては、言い得て妙だなと感心する。

これからも「これは良いですよ!」と言えるように、

(また「それはおススメしません!」と言えるように、)

そしてその「良い!!!」という気持ちを皆様と共有し、

”楽しい!””良かった!”だけを提供できるお店、服屋であるよう、

これからもまだまだ精進が必要。

まだまだまだまだ精進します。

皆様、今後ともDRESSERSをどうぞよろしくお願いいたします。

DRESSERS

山田

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