6月、7月テーマ 「 シチュエーション 」
2014.11.20
「文化を創る」
「大人の着こなし」という言葉を私はよく使います。
今回は、今までよりも少し深く、その「大人の着こなし」に
ついて触れたいと思います。
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一般的にパッとイメージされる大人の着こなしとは、
”ジャケット”着て、”革靴”履いてという感覚、イメージが
あると思います。
もちろんその着こなしも大人の着こなしです。
子供時代には決して着ることの無いアイテムたちを
身に纏い、少し背伸びした感があるのも、これまた
大人の着こなしとしてとても良いものだと思います。
私も実際、普段着でのジャケットスタイルを積極的に
オススメ、ご提案してきました。
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なぜオススメ、ご提案してきたかと言うと、 その着こなしの
方々がほとんどいなかったからです。
大変嬉しいことにここ最近では、DRESSERSの
お客様方は自然に普段にジャケットをお召しになり、
革靴を履かれてらっしゃる方もかなり多くなってきました。
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そこで今回は、もう一歩踏み込んだ、真の意味での
「大人の着こなし」についてお話ししたいと思います。
今回の題名を「シチュエーション」としました。
これは、「大人の着こなし」においての”前提”になる
事柄なので題名にしました。
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核心に触れると、「大人の着こなし」とは、
「シチュエーション毎に着こなし方を変えられること」が
出来ることを、本当の意味で「大人の着こなし」というと
私は考えています。
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例えばアイテムで言うと、「デニム」。
小学生から履きなれたデニムと言うスボンは、
すでに二十歳くらいになると誰でも履いたことあるものです。
では、デニムはどういったときに履くためのものなのでしょうか。
それは起源を辿れば、「作業着」です。
リーバイスの馬が引いてるマークなんかが象徴的ですが、
破れない、頑丈といった作業着に求められる要素が
詰まったものがデニムです。
ここでデニムの解説をしても仕方がないのですが、
例えば”いい大人”(この表現が正しいかどうかは分かりませんが)が、
ある程度高級なレストランに行くときに、デニムを選択することが
正しい大人の着こなしなのか?
答えは明快です。間違っています。
その場合、堅苦しくないジャケットを羽織り、コットンスラックスや
グレーのウールスラックスが正しい し、もちろんスニーカーは
ナンセンスですよね。
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だけども逆もあります。足元に草や土の上を歩くシチュエーションで、
例えばバーベキューに行くとしたら、コットンスラックスは間違いだし
革靴も間違い。やはりデニムやカーゴパンツ、またスニーカーや
汚れても大丈夫なブーツなどが正しい選択でしょう。
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結婚式に出席するために、ダークネイビー無地やブラック無地の
スーツを着られること。柄シャツを着ないこと、きれいに磨いた
黒靴を履くこと、白のチーフを指すこと。
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海に行くのにも、海に入るのか、海辺のレストランに行くのかで
全く着こなしは違うはず。
ビーチサンダルにショーツにTシャツかもしれないし、
ネイビージャケットに白パンツで革靴スリッポンかもしれない。
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旅行に行く、
地元で街歩きをする、
庭で作業をする、
映画を見に行く、
長時間乗り物で移動する、
山に行く、
子供と遊びに公園に行く、
ファミレスに行く、
高級レストランに行く、
温泉に行く、
上司と食事をする、
取引先と商談をする、
お葬式に出席する、
パーティーに出席する、
コンビニに行く、
ホテルでくつろぐ、
ドライブに行く、
晴れ、雨、曇り、
春、夏、秋、冬、
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シチュエーションと言っても
人それぞれに様々多岐にわたります。
真の意味での 大人の着こなしをすることは、
「シチュエーション毎に着こなし方を変えられること」、
またそれが出来ることが「大人の着こなし」の
もう一歩先なスタイルだと思います。
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言葉使いと全く同じだと思います。
上司、同僚、後輩、
親、兄弟、親戚、遠い親戚、
取引先、関連会社、
子供、赤ちゃん、
他人、
私たちは大人になるにつれて、
話す対象の人毎に、話し方や口調、
表情やリアクションなどを自然に使いわけることが
出来るようになっていると思います。
大人です。
着こなしにも同じことが言えます。
着るシチュエーションによって、
着こなしを変えられることが、大人の着こなしだし、
それを考えて着ることは、何より「楽しい」です。
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子供時代と違って、生きて生活している中で
ありとあらゆるシチュエーションの中で生活できる
大人だからこそ、そのシチュエーションに合った
多彩な着こなしを楽しめるのも大人の特権ですね。
朝何かを着るときに、少しだけでもその日の
シチュエーションに合った着こなしを考えてみるもの
良いのではないでしょうか。
毎朝着こなしが楽しくなりますよ。