9・10月テーマ : 『 スーツを着る意味 』
2014.11.20
「文化を創る」
9月は書けなかったので、10月分とまとめて書きます。
今回のテーマは「スーツを着る意味」です。
最近お客様から
”クールビズは10月いっぱいまでなんです”
と良くお聞きします。実際外の気温は暑いですし、
特に今年は猛暑も猛暑で、かなり暑い夏でした。
今後も毎年暑い夏が続くことでしょう。
クールビズが10月いっぱいまでとなると、
ほとんどの会社が5月からスタートしていますので、
半年間、、、
6ヶ月もノータイ・ノージャケットということになります。
考えてるとちょっとニヤケてしまいますが、
では逆に”なんで11月からはジャケットやネクタイを
着用するの??????”という疑問が湧いてきます。
半年間ネクタイせずにジャケット着ずに、ビジネスの場で
「関係者皆さま、礼儀を重んじず、失礼します、ヨロシク~!」
で、OKだったんだから、なんで11月から半年間だけは
ジャケット着るの?なんで半年間だけはネクタイするの?
という摩訶不思議な現象が起こっていますよね。
なんでニットじゃいけないの?ブルゾンはいけないの?
となってしまいます。
(しかも冬は皆さん暖房かけてる会社が多いらしいので
なおのこと摩訶不思議です。)
逆にネクタイをする意味、ジャケットを着る意味が
問われている感じがします。
もちろんそういった意識は日本だけの独自のもの。
取引先が外人でない限り、ココは日本です。
ほとんどにおいて、相手も日本人です。
だったら秋冬の11月からも、
ノーネクタイ、ノージャケットでこれまで通り
良いんじゃないの?という普通の疑問が湧いてきます。
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今、日本において服装における「礼儀」の意識が
大きく変わっている時だと思います。戦後約70年を経た
日本。最初は格式の英国様式、そして自由なアメリカ様式、
そして色気のイタリア様式、それらを全て吸収した日本。
本来自国文化である着物を着ている国民が、敗戦を機に
一気に洋式に移行していった70年。しかしもう和式とか
洋式とか、和服とか洋服とか、そういった感覚自体
無くなった現在、改めて大人の男性の「ヨソイキ衣装」
である、(であった?)
「スーツ」はその存在意義が変化してきています。
・
しかし、そんなことは全世界中であたりまえのことであり、
わざわざに言う必要のないこと。
今現在、諸外国の各様式・文化が入ってきて、
それらが混在し、日本独自の解釈を持とうとしているとき、
改めて「スーツを着る意味」を考えて着ると、
「様式」ではなく、「ファッション」としてのスーツの着こなしが
楽しくなるのではないでしょうか?
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「ジーパンはなんで履く?」・「スラックスはなんで履く?」
「ボタンダウンシャツはなんで着る?」・「ダブルカフはなんで着る?」
「革靴はなんで履く?」・「スニーカーはなんで履く?」
「ブルゾンはなんで着る?」・「スーツはなんで着る?」
・
ファッションアイテムは無限にありますが、
全てのアイテムの「なんで着る?」の問いに対して、
”心のまま”、”思いつくまま”、”感じるまま”、
に出た答えが全てだと思います。
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その答えは人それぞれ違うと思います。
違って当然です。
生まれた年や、育った環境、出会った大人、
出会った先輩がそれぞれ違うので、
みんな答えが違って当然です。
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もちろん、男性の着るアイテムのほとんどは
元々の起源、”ナゼこの世に生まれたか”
という明確な背景を持っています。
それらを知ることは、自信の着こなしを楽しむ
(ファッションする)行為において、とても重要な
要素になりますし、それら背景を知っていると
モノを選ぶ・買う・着る・感じることが
より(More)楽しくなるものです。
(以前”センス(感覚)を磨く”ということを
お話しした時に書いたことです)
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Q:「なんでスーツを着るの?」
A:「なんかカッコいいから」
で良いんじゃないでしょうか?
もちろん、
A:「着てなかったら先輩から怒られるから」
A:「やっぱ仕事着はスーツでしょう」
A:「スーツって会う相手に礼意を表す服だから」
それら全て真っ当な理由だと思います。
どの答えも正解だし、バツは付かないと思います。
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ファッションは自由なもの。「洋服」の着こなしのルールは
知っていたら楽しめるもの。だからと言ってそれに縛られる
のはファッションではない。
一方で、それぞれのルールに従い、
ルールのあるスタイルの中でこそ楽しめるファッションもある。
その”ルール”は自分を取り巻く環境・社会が作るもの。
そして時代によってその”ルール”は変化していくもの。
それら時代の環境や、自分を取り巻く社会の
”変化するルール”を敏感に感じながら、
その「ルールの中で着こなしを楽しむことが、
毎日着なくてはならない”服”を”ファッション”へ昇華させる。」
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環境・社会のルールを感じながら、
ありとあらゆるアイテムの中の一つ、
『 One of Fashion Item 』 として
”スーツ”を自信のワードロープに加えてみてはいかがでしょうか?
「スーツを着る意味」は皆さん自信と、社会、環境によって
変化していくもの。数あるファッションアイテムの中の一つとして
考えてスーツを着こなすと、実はもっともっと可能性のある
アイテムですので、今後もスーツもワードロープの一つとして
使ってファッション楽しんでみてはいかがでしょうか。