4月テーマ 「 最高の機能素材 」
2014.11.20
「文化を創る」
明日から5月になり、ビジネスマンの方々は待望の?
クールビズが始まります。地球温暖化の速度を緩める
ための一環として着こなしルールを気候に合わせて
変化・対応していく素晴らしい取り組みだと思います。
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日本でクールビズがスタートしてからかれこれかなり
経ちますが、衣料業界では、クールビズスタートを
きっかけに、今までにない「素材」がたくさん開発
されてきています。毎年新素材が開発され、
いかに涼しいか、いかに快適かを求めて、
繊維業界は日々開発にいそしんでいます。
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ただ、忘れてしまってる、いや知らされていない?
ことがどんどん増えていっているのも事実です。
それは、開発され、「新素材」が世の中に出ていますが、
そのほとんどは「化学繊維」であるという事です。
化学繊維はとっても素晴らしいです。
化学繊維があるからこそ着られる服は数えきれません。
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今回、思い出してほしいことは、
快適な素材は、新しく開発される化学繊維”だけでなく”、
「天然繊維」にも素晴らしいものがたくさんあるという事です。
もともと天然繊維というものは、当たり前ですが化学繊維が
出来る前から存在し、先人たちの知恵と発想で、今日
我らが身に着けている衣服になっているのです。
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例えば「リネン」。リネンとはご存じのとおり「麻」ですが、
太さや撚り方を変えることで、名前をそれぞれに変え、
たくさんの用途に使われます。
主に衣服に使用されるものを「リネン」と言いますが、
吸水性が高く、速乾性がすごい。
風・空気を通して、日差しを遮る。
補形性に優れ、型崩れしない。
殺菌力があり、劣化しない。
水を通すたびに柔らかくなり、
扱うたびに質感が向上していく。
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上記”機能”だけでも、天然繊維の底力がわかります。
先人が麻を布に仕立て、着てみて着てみて着てみて
の試行錯誤の繰り返しの末にたどり着いた、
快適な素材。すごい機能を持った素材です。
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ある種、化学繊維は、どこまで天然繊維に近づくことが
出来るかにチャレンジしているともいえます。
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「モヘア」なんかはある種の”形状記憶素材”ですし、
「シルク」は肌触り、補形力、光沢、高級感すごいですし、
「ウール」は復元力、保温、変幻自在な曲線美、
「カシミア」は肌触り、保温力、高級感、
「コットン」なんかは、吸水、頑丈、柔らか、
などなど言い切れないほど機能を持っています。
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新しく開発される化学繊維もそれは素晴らしいですが、
我が地球に元々ある、「天然繊維」の機能も
今一度見直してみるのもいいのではないでしょうか。
それも一つの環境対策かもしれませんしね。