コラム:男の着こなし『 スーツを着る意味 』
2023.02.04
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店主の思い付きコラム
皆さん、こんばんは。
久々の「コラム」です。
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実は14年ほど前に、愛媛県で発刊されていたフリーマガジンに、
見開き2ページで毎月ファッションコラムを書かせていただいてました。
『男の着こなし』というなんとも直球なコラムの名前で書いてました。
なんだかちょっと気恥ずかしい題名ですね(笑)
当時は全号集めて読み込んでいただいてる方もたくさんいらっしゃったりして、
今思えば貴重な体験をさせていただきました。
全36回の3年間書かせていただいたのですが、
毎回テーマがあって、それについて私が書かせていただいてました。
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急に思いついたのですが、
・今2023年に、当時と全く同じお題で新たにコラムを書いたら、
内容がなにか進化してるのではないか?
それともテーマによってはそのままなのか?
自分自身も楽しみになり、時間があるときに同じテーマに沿って、
今現在の山田として書いてみよう!と思います。
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第一回のテーマは
『 スーツを着る意味 』です。
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ある時代から「クールビズ」が始まり、春夏にはスーツはおろかジャケットまでも
着ない文化が日本では完全に浸透してきました。いまや銀行にお勤めの方も
スーツを着ないという時代になってきました。
一方、秋冬になると11月から一斉にスーツもネクタイも着用されてお仕事を
されてらっしゃいます。もう秋冬にもスーツ、ジャケットは着ることないという方も
ちらほらいらっしゃいますね。
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そもそも「スーツ」のおおもとの名前は「ラウンジスーツ」と言い、その”ラウンジ”を
取って、「スーツ」と言っています。昔は、正装はフォーマルウエアだけで、着る方も
特権階級の方だけだった時代、会や式が終わったら、堅苦しいフォーマルウエアを
上下共布のウエアに着替えて、男性たちは葉巻を楽しみながら政治の話をしたり
お酒を飲んだりして楽しむという文化がありました。
フォーマルウエア(正装)は、上が黒、下がグレーの別生地です。
それに対して上下が共布のウエアというのは、
「簡単な」「リラックスした」ウエアであり、
葉巻やお酒、談笑を楽しむために着るウエアなので、
いわゆる「楽着」としての『 ラウンジスーツ 』というものを着ていたのです。
時代は進み、庶民もラウンジスーツに袖を通すようになっていき、
世界中がいわゆる「スーツ」を着るようになっていったという歴史があります。
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スーツ(=ラウンジスーツ)とは、「上着に襟の付いた上下共布のウエア」のことで、
それ以上でもそれ以下でもありません。「襟の付いた」という文言がなければ、
極論、スエットの上下でさえスーツと言えるかもしれませんね。
この「襟」というディテールが実は重要で、
「襟」は合う相手への敬意を服装で表現する手段(ディテール)なのです。
最近は最先端ブランドから、ジャケット型の襟無しの
ウエアが出てたりしますが、スエットの上下の感覚でファッションとして着るもの
であり、もし相手に敬意をもっていたとしたら、まったく逆の意味(F〇〇K)に
なってしまいますね(笑)
日本で例えると、合う相手に頭を下げない、挨拶をしないという意味と同じですね。
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ただそんなことを言ったって、着ちゃいけないものをわざわざ着ることはないので、
会社がクールビズはジャケットを着ちゃいけないというのであれば従う、というのが
日本人らしい生き方だと思います。
ただし、スーツとはそもそも何なのか、また襟を着用する意味というのはそもそも
どういう意味なのかを、知ったうえで着ないのか、知らないで着てるのかは大きく違うと
思うので、頭の片隅にスーツを着る意味を少しだけ置いておくだけでも、ちょっとした
時に着こなしも変わるときがあるかもしれませんね。
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と言いつつ、すでに昨今では「スーツ」はビジネスのウエアではなく、
「スーツ」というウエアが持つ、男のかっこよさという観点で、
ファッションのアイテムとして見られる風潮が年々強くなっていっています。
「スーツ」はファッションアイテムであり、時に大人の「正装」として大活躍するもの
という感覚がこれからのスーツを着る意味なのではないかと思います。
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「合う相手に対して「敬意」や「礼意」をもった服装を、意識して着ることができる」って
カッコいいですよね。それができる方は、人として、大人として本当にかっこいいと思います。
「スーツ」を堅苦しく考えることなく、ウイスキーやゴルフ、手土産や会食というような
大人だけの楽しみ方、大人の遊び方、大人だけの礼儀作法の延長上にあるものとして捉えて、
スーツを楽しむのがとっても素敵なことだと思います。
一昔前とは少しだけ価値観が変わった「スーツを着る意味」。
大人の男性が楽しめるとっても素敵で面白いアイテムです。
楽着であり、大人のウエアをぜひ楽しんでください。
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DRESSERS
山田